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メンバー紹介(鶴巻)

初めまして、iGEMメンバーの鶴巻といいます。 今回は私が興味を持っている分野である植物のケミカルバイオロジーについて書こうと思います。

 

夜の眠気覚ましにコーヒーを飲んで仕事や勉強をしたことのある人は多いでしょう。また最近、ポリフェノールが健康に良いという話も耳にしたことがあるのではないかと思います。これらは、日常生活で植物が生産した生理活性を持つ化学物質を利用しているケースです。このような化学物質の機能や反応を明らかにし、化学的手法を用いて生命現象を解明しようとする学問がケミカルバイオロジーです。創薬に直接つながるような哺乳類に関しての研究は多く行われてきましたが、植物は一部のモデル植物以外はそれほど研究が行われていなかったため、植物が生産している化学物質の機能や合成過程については謎が多く、研究の余地があると言えます。私は薬用植物や茶の作用からこの分野に興味を持ちましたが、応用範囲は広く、農薬、医薬品や食品の開発にも今後生かされることが期待されています。iGEMでは、モデル生物のを利用して物質を生産させることがほとんどですが、この分野の研究が進めば、ほかの生物の代謝についての知見が深まり、より多くの生物に合成生物学の手法を適応できるようになるかもしれません。